2008年10月13日月曜日

アメリカの物造り

1/16・5/64・3/32・1/8・5/32・3/16・7/32・・・・・・インチ規格・六角レンチのサイズの一部です。1インチを基本として4・5・6・8・10・12・14/64インチを通分しての表記なので、このようなややこしいことになってしまっています。1インチ=2.54mmなので、単純にインチを等分しただけではきめ細かい規格化が困難だったのでしょう。インチ規格で書かれた図面もやはり分数化された表記が数多く用いられるので、メートル法に慣れた者には難解なものとなってしまいます。インチ規格を採用しているのはアメリカ・カナダ・イギリスなど限られた国々だけです。
多くの国々ではその国独自の度量衡を用いていますが、こと国際規格としてはメートル法が一般的なのではないでしょうか。日本が尺貫法にこだわった物造りに固執していたならば、工業製品の輸出大国にはなり得なかったでしょう。
アメリカの製造業が衰退した一つの原因として、インチ規格にこだわった頑なで尊大な精神にあるのではないか、などと自動車3大メジャーの凋落振りをみて思ったりするわけです。

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