2009年1月12日月曜日

おくりびと


私が住んでいるのは結構田舎なので、都会の様に単館上映の映画なんかを映画館で観られる機会は少ないんですね。まぁ、大阪や名古屋までそう遠くないんだけど、一人で映画を見る為にちょっと遠出を、とゆうわけには家族が出来ると出来なくなってしまいました。
田舎とはゆえ、内外の映画祭とかで賞を獲ったり、ロードショー公開時は全国展開出来なかったけれどジワジワ話題となった映画なんかが数か月遅れ、二~三週間限定で公開される時が数少ないチャンスとなるので、興味がある映画は出来るだけ観に行くようにしています。DVDとはやっぱり違うんですよ、スクリーンで観る映画は。
で、昨日観てきたのが遅れてやってきた「おくりびと」です。主演の本木雅弘サンが、青木新門・著『納棺夫日記』を読んで感銘を受け、映画化を監督に要望したことによって映画化された映画だそうです。
プロのチェロ奏者を目指していた主人公・大悟は、ある日突然所属していた楽団が解散、夢を諦め、1800万円出して購入したチェロを売り払い、妻とともに田舎の山形県酒田市へ帰ることにする。
就職先を探していた大悟は「旅のお手伝い」という文句と給料等の条件に惹かれ、旅行代理店か何かだろうと考えながら、その会社・NKエージェントの面接へ。即日採用決定となったが、その会社の業務内容とは納棺だった。現金で日当を支給され、辞めるに辞められなくなり、その後も妻にどんな会社か詳しい事を言えないまま、納棺師への道を歩む大悟。場数を踏み、遺族に喜ばれるなど、少しずつ納棺師の仕事に充実感を見出し始めていたがある日、妻に仕事内容が発覚した大悟は「そんな汚らわしい仕事は辞めてほしい」と懇願されて・・・・・死と向き合う難しさ、家族との別れの儚さ・尊さを描いた素敵な作品です。
この映画を観ていて、父の納棺を務めてくれた女性の方を思い出しました。「ご家族の方、見るのを嫌がる方が多いんですよ」と言いながら懇切丁寧に父の遺骸を拭き清めてくれた彼女を見ながら、すごく尊い仕事だな・・・と思ったんですよね。
ワキを固める余貴美子や山田辰夫は好きな役者さんなので、彼女らが観れたのも嬉しかった。久々に満足して帰ることのできる映画でした。


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